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「分かった、泊まってくよ。今日はお前の誕生日だもん、お前の好きにしてくれていいよ」 「うれしい」  キラキラした目で笑う。俺が泊まることをこんなに喜んでくれるのか。こんな笑顔を、独り占めできるのか。愛しい。恋人って、いいな。 「じゃ、まずは一緒にシャワー浴びよっか。それからなんか食べて、エッチして、風呂入って、いちゃいちゃして、寝る時にはまたエッチして……」  っておい! どんだけ欲張るつもりだよ。肉食系にもほどがある。本当にうれしそうなのがまた、顔から火が出そうだ。 「冗談だよ。いや、ホントになっちゃうかも」  ふふっ、と笑う大沼。恋人になった途端に見せてくるエロすぎる一面。さわやかな小悪魔って感じ? 「だって樹が好きなんだもん。ずっとガマンしてたんだよ?」  目があうと、甘えるような、誘う瞳。なにも言えず、引き寄せられるようにキス。  ああヤベえ、こりゃハマったな。そう思った。舌が絡みあう感触に、脳が甘くしびれるようで。キスをやめたくねえ。気持ちいい。深く抱きあい、お互いのぬくもりをまさぐるような動きが激しくなっていく。荒い息づかい。 「マジ、待たせてごめんな」  キスの合間に言うと、大沼はふわっと笑った。 「俺こそ、エロくてごめんね。でもこれから、がっつり取り返させてもらうから」  少し申し訳なさそうな、照れた顔。まばたきの音すら聞こえそうな至近距離で大沼を見ていられるの、つくづくいい。もう一回エッチだってしたのに、この距離に慣れなくてまだドキドキする。
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