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「エッチ、楽しいもんな。物足りないとか思われないように、俺頑張るわ」  ふんっ、とわざと鼻息を荒くして言うと、大沼は明るい笑い声をたてた。 「樹はなんでも普通に受け止めてくれるんだね」  うれしそうに俺を見上げる大沼。ずっと俺の太ももあたりに当たってるモノが、もうガチガチに熱くなってる。  そりゃ正直なとこ、大沼のエロさには内心ちょっと引いたけど。初めてのエッチはめちゃくちゃよかったし、好きなヤツのこと、できる限り受け入れてやりたいじゃんか。 「身体はちっちゃくても、心はでっけえ男になりてえなって」 「樹は結構、心広いと思うけど?」  俺のおでこにおでこをくっつけてくる大沼。軽くふれあう唇。 「そんなことねえ、まだまだだよ。もっと立派な男になって、お前に見あうような男になるから」  ちゅっ、と軽くキスされる。うっとりした、色っぽく揺れる瞳に背中がぞくぞくした。 「俺も、樹に愛想尽かされないように頑張るよ」  背中に腕を回され、またキス。ねっとりと、浅く深く舌を絡めあう。  身体はちっちぇ俺だけど、広い心で大沼を包みこんで守ってやりたい。そんな強い気持ちも、とろけるようなキスには勝てなくて。初めてできた恋人との甘い時間に、今はひたすら溺れたいなと思った。 END
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