その1授業をサボってはいけません

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その1授業をサボってはいけません

どこまでも青い空、白い雲! ……本当は今曇り空で、全然青くなくて灰色の空で、灰色の雲だけど。 きれいな景色!……今ら曇り空のせいで、あまりきれいな景色ではないけど。 そういえば前も曇り空で、その前も曇り空で、そのまた前も曇り空だったっけ? あ、その時は雨が降ってきて大変だったっけ。 ……ふふ、ふふふ。なんでいつも私ばかりこんな目にあうのだろう。どうしていつも私だけ。どうしていつも私だけ。どうしていつも私だけ……。 私アカリは、授業をサボって学校の屋上に来ていた。本当はダメだけど、まあバレないだろうから大丈夫! なぜ学校の屋上に来ていたのかというと、私の性格を変えるためだ。 小さいころから、なにかあるたびに「どうしていつも私だけ」と考えてしまう。なんとか気持ちを切り替えようとするのだが、またすぐに同じことを考えしまう。ずっとそれを繰り返してきた。 そんな時私の通う学校でこんな話を聞いた。 「学校の屋上に行くといいことがある」と。 私はその話を聞いて、すぐに行こうと思った。きっと暗い気持ちが吹き飛ぶぐらいのなにかすごいことがあるに違いない。 「善はいぞけ」ということわざがあるので、さっそく授業をサボって行くことにした。 ふふふ。私を変えるわよー!
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