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閑話
#クラスメイト
「ふぅ……やっと帰れる……!」
ほかの生徒たちは順に立ち上がる。
帰り支度をしている生徒が多いなか、談笑を交わす生徒もいる。
そんな中でひときわ目立つ会話があった。
#???
「夏休みだー!遊ぶぞ~!」
元気いっぱいに両手を上げて叫ぶ倉橋くん。
セミたちの声をかき消すぐらいの、彼の声が爽やかに響いた。
#???
「お前はいつも遊んでるじゃねえか」
そう言って苦笑いする彼は長嶺くんだ。
#倉橋
「んなことねーもん!ちゃんと学校来て授業受けてるもん!」
まるで小学生のように否定する倉橋くん。だけど、彼がまともに授業を受けているのは体育の時ぐらい。
#長嶺
「はいはい、体育の時だけなー」
そう思ったのは長嶺くんも同じようだ。つい口元が緩んでしまう。
先生は、そんな男子生徒たちの会話に割り込んだ。
#暁 若虎
「おいこら、夏休みだからってハメ外しすぎんなよ? 怪我でもされたら仕事が増えるんで」
#長嶺
「あ、若ちゃん! 夏休みあそぼーよ、久々にバスケとかサッカーとかしてさ!」
#暁 若虎
「……夏だぞ。俺が死ぬ」
……男の子たちは遊ぶことしか考えていないみたい。
そこへ女子生徒3名がやってくる。
まず口を開いたのは、リーダ格の女の子、高島さん。
#高島
「ねえちょっとあんたたち」
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