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2
🌾2話目以降を書く予定はありません。これにて完結です。
「今の世はもう、刀に生きる時代ではない。それは分かっている。だが我も、十次郎も、その生き方しか知らぬ。『最期に武士として死なせてほしい』。奴の願いを断る術が我には無かった」
「多江。今でも我を殺したいか?」
「勘違いしないで。貴方を許したわけじゃない。でも……」
「でも、何だ?」
「この子を、小次郎を、父親の居ない子になんて出来るわけないでしょ?」
「……ああ、そうだな」
「御船! 口から血が!」
「ついに……来たか」
「我も十次郎と同じだ。病に殺される最期など耐えられぬ! 其方には我の持つ技を全て伝えた。さあ、今こそ父の仇を討つが良い!」
「…………いざ、参る!!」
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