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「あ、あの、えっと、だから……。本当に残念だったね、怪我しちゃって……」
さっき引き摺っていた右脚に目を向ける。
「あなたが最後まで戦っていたら、うちのチームが負けてたと思う」
「……サンキュ。でも、まあ仕方ない。あんたのとこのパワーフォワードが、でかすぎた。オレじゃ当たり負けするわ。もうちょい身長あれば絶対負けなかったのに」
苦笑いを浮かべ、だけど悔しそうに唇を噛んでいる彼に心が痛む。
身長百五十五センチの私より、少しだけ大きい。
それはバスケ選手としては結構なハンデだと思う。
それでも彼のアグレッシブで機敏な動き、それとチームをまとめるリーダーシップは素晴らしかったと思う。
「まだ痛いよね? 大丈夫? 帰ったらしっかりアイシングしてね、あと」
ポケットから自分専用の持ち運び応急セットポーチを取り出す。
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