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「ねぇ。やっと起きた。」
「何で、いるの。」
「わかんない。」
「3次元の女になってもかわゆ〜。」
「ありがとう。うふふ。とでも言うと思ったの。
アイドルだって人間なんだからいつもニコニコしてるわけじゃないんだよ。って私は普段は2次元だからニコニコしてても良いんだけど、疲れちゃうんだよね。」
「かわゆ〜。」
「きもい、キモいやめやがれ〜。」
僕はあかねちゃんの3次元に鼻血を出した。
久々の鼻血。だって、憬れてた彼女が目の前にいるなんてやばすぎるだろう。
「ねぇ。お腹減った。どっか食べに行きたい。」
「あかねちゃん何が食べたいの。」
「ステーキ。」
「じゃ用意するから待っていて。」
僕はあかねちゃんとステーキを食べに行った。
ステーキ屋さんの扉を開けた瞬間みんなあかねちゃんに釘付けだ。あかねちゃんは、ステーキをきれいに食べた。美味しそうにニコニコしながら。
僕はまた見とれてしまった。
「ねぇ、あんた名前何だっけ。」
「僕は、齋藤律希。」
「りつき。良い名前だね。
あなたカッコいいのに何でそんなダサい格好をするのだろうか。りつき、もったいない。」
「格好良くないし、そもそも僕は会社員だから派手にできないし、普通で目立たないことが一番だよ。」
「つまらん。良し。今日はりつきを改造する。
ハートコーデ。ほら行くよ。」
僕は飲みかけのクリームソーダを急いで片付けてあかねちゃんについて行く。あかねちゃんは、何故かお金をたくさん持っていて全ての会計をしていく。
僕はあかねちゃんについて行き、髪型を変えたり、服を変えたりした。
「良い。りつき。かっこよい。大好きだ。」
あかねちゃんは、僕に抱きつきかわいい顔で僕を見つめた。
僕はまた鼻血を流した。盛大に。
僕はあかねちゃんと手を繋いで帰宅した。幸せだ。
「りつきは頭も良いし良い会社に勤めてるのに何故彼女を作らないの。」
「僕は、3次元の女に興味がないから。人があまり好きじゃないんだ。僕はこの容姿のお陰で散々苦労してきたからかもしれない。」
「そうか。ごめん。嫌なこと聞いてしまったね。
私で良ければ友達になってくれるかな。」
「喜んで〜。」
「風呂に入って来るね。」
あかねちゃんは、お風呂に向かった。
あかねちゃんは、パジャマを忘れて行ったから届けてあげるためお風呂をノックした。
「あかねちゃんパジャマ置いとくよ。」
返事がなかったが、その場を後にした。
僕は喜びに浸りながら、あかねちゃんのDVDを観た。今日は本当に楽しかった。
ふと、時計を見たら1時間経っていた。
いくらなんでもあかねちゃんお風呂長くないか。
僕は心配になり風呂に向かった。
「あかねちゃん、大丈夫。」
僕はノックをしながら何回かあかねちゃんを呼んだが応答がない。良いか悪いかわからないけど、僕は扉を開き風呂に入った。
「あかねちゃん。」
風呂には誰もいなかった。
あかねちゃんは、消えていた。
僕はぼんやりと風呂を眺め、顔を洗い、リビングに戻った。
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