推しと同棲。

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あかねちゃんは、どうも風呂に入ると消えてまうようだ。だからあかねちゃんは、僕が寝るまで風呂には近づかない。 今日は連休初日だ。僕はあかねちゃんとデートをすることになった。あかねちゃんと遊園地に行くんだ。僕は朝の3時に目が冷めてしまい仕方がないので筋トレをした。腹筋、背筋、スクワット。 訛った身体にはつらい。僕はしばらく頑張ったが、5時になると眠くなり二度寝をしてしまった。 「ねぇ~行くよ〜。起きて〜。」 僕は跳ね起きた。あかねちゃん。あかねちゃん。 「ごめん。すぐ支度…。」 僕は鼻血を出した。だって、今日のあかねちゃんは美しすぎた。花がらのワンピースを着ていて、薄い化粧をして花のアクセサリー。ワンピースは、スリットが入っていて細くてきれいな足がチラチラと見える。 「大丈夫?」 あかねちゃんは、僕の鼻にティッシュをあててくれた。僕は、ティッシュで鼻栓をしながら、着替え 水で寝癖を直し、顔を洗い歯磨きをする。 あかねちゃんは、僕の朝の準備を見て猫みたいだと笑った。 僕らはそれから、朝食を食べた。あかねちゃんの作ったホットサンドは野菜が入っていて美味しかった。僕はコーヒーを入れてあかねちゃんにも渡した。あかねちゃんは、猫舌のようで熱いものを食べるとき必ず眉間に皺をよせる。 その仕草がまたかわいらしい。 「ねぇ、今日はどこに行くの?」 「遊園地。」 「嬉しい。早く行きたい。」 僕とあかねちゃんは、玄関に向かった。 あかねちゃんは、スニーカーを履いた。 僕らは電車に揺られた。座席が空いていたから2人で並んで座った。あかねちゃんは、とにかく美人すぎるから目立つ。電車でも周りの視線を感じる。 あかねちゃんは気にしている様子は全くなく、スカイツリーが見えたことに喜んでいたりする。 あかねちゃんは、遊園地に着くなりジェットコースターに乗りたいと言い出した。僕は苦手だけどあかねちゃんに着いて行った。ジェットコースター乗り場は混んでいてゆっくり進む順番待ちの列であかねちゃんは、遊園地の地図を見ながらあれこれと乗りたい乗り物を考えていた。僕はあかねちゃんの言葉に相槌を打ちながら楽しい時間を満喫していた。 僕らは10分待ちようやく、ジェットコースターに乗れた。カチッとバーを卸したら急に緊張してきた。 隣のあかねちゃんは、ニコニコしている。 「律希大丈夫?顔青いよ。」 「うん。大丈夫。ちょっと緊張してるだけ。」 ベルが鳴りジェットコースターは、点へと向かって行く。ガタガタガタって音を立てながら。そして頂上で止まった。そして一気に降下する。 「ギャァァァ〜。」 それから僕らは嫌というほどクルクルまわり気がついたら元の場所にいた。あかねちゃんは、ケラケラと笑った。僕はゲロゲロと吐き気に襲われた。 それから僕らは、メリーゴーランドに乗った。優しい音楽とともにゆっくりと動く。僕はあかねちゃんを見て幸せを感じていた。 次は、コーヒーカップに乗った。コーヒーカップの形をした乗り物にあかねちゃんと一緒に乗る。ハンドルを回すとクルクルと回る回転が早くなる仕組みだ。あかねちゃんは、ハンドルをたくさん回した。 僕はグルグル回りながら目も回していた。 僕は乗り物から降りるとトイレに向かい、吐いた。 その後は観覧車に乗った。観覧車に乗ると美しい景色が広がっていた。日常を生きていると嫌なこともある。全て順調な人なんていない。だから、街が美しいことも忘れてしまうことも多い。でもこうして街を見ると美しいことを思い出す。 「ねぇ、律希。キスをしたことはあるか?」 「えっ?あるよ。」 「キスは気持ち良いのか?」 「えっと、そうだね。好きな人のことを感じられる。」 「やってみたい。私、律希とキスしたい。」 観覧車が一番高い位置に行こうとしている。 僕はあかねちゃんの隣に座りそっとあかねちゃんを抱きしめキスをした。 あかねちゃんは、びっくりしたようだった。 「うん。気持ちよい。律希ありがとう。」 僕はあかねちゃんの柔らかさを感じた。 僕らはそれから遅めの昼食をとった。 川辺にあるレストランでパスタを食べた。 僕は海鮮パスタ、あかねちゃんは、ミートソース。 サラダとドリンクもついてきた。 食後のデザートは、フルーツケーキだ。 僕らは、川の風を感じながらデザートを食べた。 「今日は楽しかった。律希とのデートまた行きたいな。」 「僕もだよ。すごく楽しかった。あかねちゃんといると幸せな気持ちになるよ。」 「ありがとう。」 僕らは、どちらからともなく手をつなぎきた道を帰る。電車は満員電車だったがあかねちゃんがいれば満員電車も楽しい時間へと変化していく。 この時間がずっと続いてほしかった。 僕らは家に帰り、軽い夕食をすませTVを観ていた。あかねちゃんを何気に見たらあかねちゃんも僕を見ていた。僕らは見つめあい長いキスをした。あかねちゃんは甘いかおりがした。 僕は疲れていたのかそのまま寝てしまったようだ。 僕は朝の3時に目が冷めた。トイレに行くために立ち上がった。あかねちゃんは、いなかった。 僕は少しさみしい気持ちになったが、眠気には勝てずそのまま寝た。
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