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その後、粉薬を飲み終えた祖父は、他の錠剤を全て掌の上に乗せると、口の中に全部放り込んだ。そして、一気に水で胃に流し込んだ。
余りの出来事に僕は大きく目を見開いて、ぽかんと口を開けた。
全部!六個も全部一度に飲み込めるの?
小さな薬の一粒も中々飲み込めない僕には、驚愕の出来事だった。
僕は、祖父が薬を喉に詰めて倒れるのではないかと心配になって、じっと見守った。
しかし、祖父はけろっとした顔で、最後に残されたカプセルから零れ出た白い粉末をどうするか考えていた。
僕は祖父の無事を確かめると、困っている祖父を見て、ほんの少し申し訳ない気持ちになった。
祖父は僕がしたことを決して咎めたりはしなかった。
そのことで、却って僕は、祖父に対して素直に申し訳ないと思えたように思う。
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