4182人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
「とーじー、もう手加減が必要なお年頃かもしれないって…この前も言ったのに………これ…虐待のあとみたいになってるんだけど」
「ごめん。ごめん…だけど、手加減が必要なお年頃っていう和花は、ベッドでお色気ムンムンのお年頃なんだよな」
30歳になったからか、藤司が私の内ももに咲かせる真っ赤な華が二日後にはちょっとグロい色に変わるんだよ…前は赤が薄くなって消えて行くだけだったのに。
「もう新しい年になったし、藤司は40になる年だよ?」
「そうなんだけど、和花と一緒に生活していると、何ひとつ衰えていくものが自分の中で見つけられない」
「それは結構なことでゴザイマス」
そんな話をしながら出勤した日の午後
「和花」
三原先生が珍しくプライベート呼びで事務所に帰って来た。
「今日だと思って家に寄ってきた。ん」
差し出されたのは、行政書士試験の合否通知書だ。
「わざわざ帰ってくれたの?ありがとう。剝がすタイプか…長く待ったわりに結構簡易的に見える…」
「ぇええっ…アリちゃん、はやっ。もう開けた?」
「やった、合格」
「やったな、おめでとう、和花」
「アリちゃん、おめでとう。見せて見せて」
「俺が先……これ、すごい点数じゃないか…?」
と言った藤司から、武本先生に通知書が渡る。私…まだ点数見ていないんですが…
「うっそだろ…アリちゃん…どんな手を使ったらこうなる?法令も一般知識も、択一式も記述式も点数出過ぎ…」
「どんな手って、優秀な先生に教えていただきました。ありがとうございました!」
最初のコメントを投稿しよう!