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「どうしたの?元気?」
“元気に今日はゴルフ”
「はっ?お兄ちゃん、ゴルフなんかしたっけ?」
“こっちでデビューした”
「ふーん」
“テキトーな返事になるの早すぎだろ”
「アハッ、なに?」
“のん、健と連絡取ってるのか?”
なーにかな、お兄ちゃん…
“この前、送ってもらったんだろ?母さんに聞いた”
「送ってもらった」
“そうだよな”
「はっきり言っていいよ。なに言いたいの?」
“ちゃんと聞いてはいなかったけど、のんは健を好きな時期があっただろ?今…送ってもらったとか、連絡取ってるなら、ちゃんと見極めろよ”
「どういう意味?分かんないんだけど?」
“もし、今も健を好きならってこと。ちゃんと自分を見てくれているか見極めろ”
なんだ急に…
「イマイチ分かんないね」
“面倒くさい奴だな。あのな、健のずっと好きだった子、知ってるだろ?”
「美南ちゃん」
“それな”
「それって…」
“半年前の同窓会、俺は行ってないけど友達から写真がきたり、話は聞いたんだよ。そしたら美南ちゃんと同級生が結婚してたって”
「ぇえええええぇぇー嘘でしょ?結婚はしてたにしても同級生?ケンちゃんと結構一緒にいたよね?」
“まあ、いつからどうなって結婚かは知らないけど”
「そっか、再会しました!みたいなのもあるか…」
“健はいい奴だけど、あの美南ちゃんをずっとっていうのもな…恋愛はこじらせてるかもしれないと思ったんだ。だから美南ちゃんの結婚を知って、のんで手を打つみたいなことだったらさ…それは俺も気が悪いわ、ってことで”
「なるほど……お兄ちゃん、私の心配してくれたんだ……ありがと。遠くからわざわざ」
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