決着、未来…酒?

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「買ってません」 ここははっきりとさせなきゃならない。 「賭け麻雀もしていません」 ここもはっきりとさせなきゃならない。 「あら?勝ったら何々っていうのは賭けでしょ?」 「藤司、パス」 「オッケー。飲食を賭けてもそれは“一時の娯楽に供するもの”だから、違法ではなく賭博罪にはあたらない。だな」 それを言いたかったけど、藤司のように簡潔で適切な説明が無理だと思ったからパスした。 「そーゆーことですから、賭博ではないです」 「じゃあ、あなたが三原くんを買ったのは、一時の娯楽に供するものと言うのね?」 「それ…“買う”っていうのが根本的に間違ってますけどね。私が連勝、圧勝したことからおっちゃんたちが悪ノリして言っただけだもの。自分で見てもいないことから、見知らぬ人間を攻撃した理由を教えてください」 「僕もそこは聞きたいね。そこは南田さんが正直に説明すべきところだよ」 牛乳パックのストローを口から放した武本先生が口を開く。 「まず…」 南田さんは、ここでタメを作る。今から論破するわよ、とかそういう気配だね。散ったら…と藤司に言ったけど、こんなくだらない事に巻き込まれて、私だって絶対に負けないんだから。 「私は賭け事が嫌い。父のそれで母の苦労を見てきたから」 「「だからって…」」 私と藤司の声が揃って顔を見合わせると、武本先生が 「お父さんのことと、すずめ屋のことは全くの無関係だよね。それは理由にならない。他は?“まず”って言ったんだから、はい、次」 素晴らしく中立的なトーンで話を次に進めた。
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