決着、未来…酒?

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「三原くんが客先で麻雀なんてやってるっていうのは、事務所的に良くないイメージを持たれるから排除」 「「はぁ?」」 また私と藤司の声が揃って顔を見合わせると、武本先生が 「さらに理由にならない理由こそ、排除」 ここまでは実に中立的な態度とトーンだったのだが… 「だっるっ」 うん?今の声も武本先生? 椅子を後ろにしてお尻を前にずらし、背もたれにもたれた武本先生が、ネクタイを緩めながら、急にやさぐれ感を漂わせた。 「さっさと本音を吐けよ。多大な迷惑を被った有田和花ちゃんがわざわざここまで来てくれてんだ。言いたいこと言えよ。今のふたつが本音ならすずめ屋を攻撃するだけのはず。でもわざわざ有田和花ちゃんの会社にまでメールを送って陥れた」 「…………」 「おい、黙ってないでここで理由を言うんだよっ」 なんで私がフルネーム?なんで突然のキャラ変?こんなシリアスな場面でちょっと笑ってしまいそうで悔しい…とスカートを握りしめて奥歯をぐっと噛む。 「元々ヤンチャくん…すずめ屋さんでは内緒な」 耳元で藤司がコソッと教えてくれたから、僅かに頷いておく。 「三原くんと私は40歳で結婚するのよ。だから他の女は邪魔なだけ」 「ちょーっと待った…結婚?40歳?どこ情報?」 藤司…めっちゃビックリしてるんだけど?南田さんは何を言っているのだろう…
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