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「ねぇ…もう十分だから。ありがと…あ、それは今いいや…アイス食べにイキタイナァ…」
「ハハッ…カクカクしてる。買い物は中断な。アイス、場所分かる?」
「うん…」
中断までは持ち込めたよ…
「和花、酒もスイーツもいけるんだな」
「うん。甘いものを自分で買って常備することはないけど、普通に好き」
「俺は?」
「俺…は…アイスあんまり?」
「俺のことは?」
「すとっぷ……アイスにヤキモチ妬いたら溶けちゃう…藤司はちゃんと好きだから大丈夫」
私のアイスクリームを一口食べただけでコーヒーを飲んでる藤司はちょいちょいモチを妬くのか、好きと聞きたいのか…どっちもか。
嬉しそうに私を見つめる彼に
「ちゃんと…これまでにない好きを感じてる」
そう伝えてイチゴの入ったアイスクリームを食べる。
「酒も似合うけど、ストロベリーアイスも似合うって、和花どうなってんだ?」
「…………こっちが聞きたい…」
想定外の返事が返ってきたけど、頬杖をついた彼もカッコよくってドキッとしたのも事実。
「夜、久しぶりに料理するか…」
「藤司、作れる人?」
「簡単なものは。和花は?」
「つまみっぽいものか、一皿ものって感じ。永遠に初心者やってる」
「初心者が作ろうが、上級者が作ろうが一品は一品だから問題ないよな。今日は俺と和花が一品ずつ作る、どう?」
私に押し付ける事もない。自分が作るとも言わない。一品ずつって言う藤司がいい。
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