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「三原くん、この子、オーバーワークタイプだよ。私生活は知らないけど、仕事はちょっとコントロールしてやらないとダメなタイプ、絶対に」
武本先生は牛乳パックを平べったくしながら
「アリちゃん、勉強も得意タイプ?」
と続けて聞く。
「普通に…まあまあ…不思議と、はい。先生たちを前には…アレですけど、学校の成績は不思議とイケてたタイプかも」
「だろうね。僕は法務局にいってきまーす。郵便物ちょーだい」
「あ、はい。お願いします」
「出しておく。資格は三原くんに聞いて。僕なら行政書士かな」
武本先生も話が早い。
「どう?」
「比較的取りやすいのは行政書士って言われてる。受験資格がないし、独学でも十分合格できる。税理士は行政書士業務をカバーできる資格だけど、試験科目が多い。だから行政書士に絞って準備すれば来年合格だな」
「来年?」
「たぶん年1回の11月だったはず…」
「11月…今年は?」
「もう締め切ってるだろ」
「じゃあ…オッケー。今年中にここの仕事を覚えきって、年明けから勉強するよ」
「マジで?即決?」
「うん。まあ、やってみる」
今は10月になったばかり。大丈夫でしょ。
「そっか…マジか…無理すんなよ?サポートは任せろ」
「よろしく、です」
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