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「…怒らないで聞いて…欲しい。確かめるだけだから…」
茜さんは私の両隣の先生二人を見ると…
「この…アリちゃんさんが好きだとか…付き合ってるから…雇ってるのではないってことですよね？」
…ほぉ……南田さんから聞いて彼女も、やっぱりそこの気持ちが拭えないのかな？と思った。
「「はい」」
二人は何も説明なしで返事をし、木岡さんは
「ここの先生は真面目にな、先生の仕事以外だと思うことまで調べて来てくれたりして、それでうちもうまく野菜だけじゃなく果物まで置けるようになった。三原先生のおかげだ。そんな先生が仕事の出来ない人を雇うワケがない」
前掛けをぎゅっと握って
「失礼なことを…多く…申し訳ないです、先生…でも…うちは三原先生にこのまま見てもらいたい。お願いします」
と…言い終わる前に三原先生が、木岡さんを立たせた。
「こちらこそ、きおか商店さんは大事なお客様ですから。今後も任せて頂けるのであれば、よろしくお願い致します」
「三原先生、武本先生…本当にすみませんでした」
座ったままの茜さんがもう一度謝ると
「どうぞ、立って」
そう言った武本先生が木岡さんを見た。
「僕たちは謝罪を受け入れたいと思います。いいね、三原くん」
「はい」
「ただ、三原くんも言った木岡さんの親心…これが茜さんにちゃんと届くかは今は分からないのが正直なところだと思う。だから弁護士には連絡して訴える準備はします。そして今後、茜さんに問題がないと判断出来れば、取り下げる。民事の取り下げは、民事裁判は初めからなかったものとされるので、木岡さん、いかがでしょうか？もう訴えたいワケでなく、木岡さんが娘育て、教育とおっしゃったのを手助けするつもりでの提案です」
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