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初めての恋は眩しくて暑い夏に、弾けるように生まれた。
チリチリと刺激的なのにとろりと甘くて、いけないことをしている気持ちになるのに止められなくて。
何も知らない私達は夏の空みたいにどこまでも青かった。その青をそのまま映しているようなクリームソーダ。私にとっての初恋はそんな感じだった。
『アイスに接してる部分がシャリシャリになって一番うまいんだよな・・・なんか俺達みたいだな。』
『え?』
『俺が冷たい男だから。隣にいるお前が凍らされる。』
『冷たくなんてない!あったかいよ!いつでも。』
そう言って体を寄せた私を出逢ったあの真夏の日の太陽光線のように熱くて強い彼の視線が捕える。
『それに、冷たくて凍ったとしても接している部分が一番美味しいんでしょう?』
『やっぱ俺冷たいんじゃねーか。』
ふっと笑った彼にぎゅっと抱きしめられ、大好きな腕に包まれる。『違う、そういう意味じゃ・・・』と言いかけた唇に彼の唇がふわりと舞い降りた。こうなったらもうどんな言葉も要らない。
───あったかい・・・というより熱い・・・。
何も考えられず刺激と甘さに溶けていく。それが恋なんだって、あなたと出逢って初めて知ったんだ。
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