自己紹介代わりに

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自己紹介代わりに

文章を読むのが好きだ。 たとえそれが120文字の短い文章でも、こ難しい古文でも、心が勝手に「好みである」と解釈したものは時間が掛かろうとも読み進め、何度も何度も咀嚼して味わう。 …それが私の文の味わい方である。 読書家、というほどでは無い。文字があり、好みの文体ならば、ひたすらにその文字を追いかけ、頭の中に色が空気が匂いが沸き立ってくるのを楽しむのだ。 それは作品を作った「誰か」の頭の中を旅するようで、私もそこに居て同じ時間を味わったかのように見たり聞いたりする。たとえ架空の場所であろうとも、空想であろうとも確かにその人の中にある記憶の一欠片を、飴を食べるように少しずつ胸の中に溶かしこんでいく瞬間が堪らない。 想像の枝葉を広げすぎるきらいがあるので、一度に咀嚼できる量は多くは無いだろう。 しかしどんなジャンルにでも、全てに誰かの欠片がつまっている。広がる宇宙を繋げる、星の光の様な文字達が可愛い。胸をときめかせる、星の瞬かない広い空間に、キラリキラリと「ここには誰かの想いがあるわ」ってお知らせしてくれるようで。 だから私は「文読む月日」。
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