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机に突っ伏して寝ている。
ああ、安心。
ウタちゃんは、大体一人。私以外の友達がいないみたい。それがまた、良い。
私を囲む人の群れは、放課後になるまで群れ続ける。ご飯を食べ終わったちょっと多めの休み時間が一番の苦痛だ。ありとあらゆるクラスの人が、私の顔を見に来るの。
「木ノ崎さんってどの子?」
「あの子!」
「あ~美少女だわ」
「ハルちゃーん、こっち向いて!」
そんな声も、もはや慣れっこだ。ノイズと一緒。でも、私は音のする方ににっこり笑うだけでいいのだ。
その人が私に何を求めているのか。
その人達が私から何を受け取りたいのか。
全部わかるのだ。もう、わかるのだ。
私と話がしたいんじゃない。私の顔が見たいのだ。じゃあ、言葉なんて必要ないよね。そう考えているとはつゆ知らず、みんなは私からの「笑顔」を、「可愛い」を消費する。
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