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(一)

 明治九年(一八七六年)三月、明治政府は、次のように太政官布告第三十八号を出した。 自令大禮服着用并二軍人及ヒ警察官吏等制規アル服着用ノ節ヲ除クノ外帯刀被禁候條此旨布告候事  これは「大礼服並軍人警察官吏等制服着用の外帯刀禁止の件」と呼ばれ、通称「廃刀令」として知られるものである。  宮廷行事用の大礼服や軍人、警察官など制服を着用している者以外の者について帯刀を禁止するという内容であった。  さらに同年八月五日には同じく太政官布告一〇八号として次のような布告が出された。    家禄賞典禄ノ儀永世一代或ハ年限等ヲ以テ給与有之候処其制限ヲ改メ来明治十年ヨリ別紙條例之通公債証書ヲ以テ一時二下賜候條此旨布告候事 (続く)
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