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人と人が行き交う何の事はない、街の風景。 けれど、幼い頃から俺の目には、他の人には見えないものが見えていた。 左手薬指から始まる糸…俗に言う「運命の赤い糸」だ。 十人十色、と言う言葉がある通り「赤い糸」とは言っても、人によって色も、質感も、太さも異なる。 そんな糸が人と人の間に行き交う…それが俺の日常。 そして…それと一緒に持って生まれた「力」。 俺はそれが……嫌いだ。
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