運命の赤い糸

女子のカーストは基本、容姿で決まる。

不細工な女子はそれだけで人間としてのランクが下に見られる。
だから、調子に乗った発言をしたり人気のある男子と親しくしようものなら身分不相応とみなされ、カースト上位者に陰湿な嫌がらせを受けることになる。
容姿に恵まれなかった女子は同じ境遇の者たちで集まり、目立たぬように日陰でこっそり過ごすしかないのだ。

しかし、容姿の良い女子は違う。
現にクラス委員長は化粧っけもなく真面目を絵に描いたような地味な女だけど、美人だから一目置かれている。

そして、クラスの中でも派手で、おしゃれに気を使っている女子たちが集まって、カースト上位グループを形成している。
その中でも一番気が強く、発言力のある樹里(じゅり)がリーダー格となってグループの中心にいる。