思い出すと

3/3
前へ
/7ページ
次へ
 こんな私、新人二人にはどう映っていたんだろう?  私の気持ちが見抜かれていたら、ものすごく恥ずかしいけど。  多分それは無いよね、まさか…  うん、無い無い絶対ない。多分無いはず。  無いと信じたい。  きっと彼女とは私以上に会ってたってことなんだよね。  まあ、同期で今でも担当は違えど同じ部署のまま。その前の1年間は私の元で一緒だったのだから、普通に考えるとあって当たり前なのかもしれない。  二人とも良い容姿してるしさ。  結局は、私が見えて無かったってことなのよねん。  悔しいなぁ悔しいよ~、母さん悔しいよん。  いや、悔しくない悔しくない。悔しいと思っちゃ私の負け。  二人の運命の糸が偶々結ばれていただけのこと。  これは凄くおめでたいことと思はねばならぬのだよ私。  彼女も良い子なんだ。今も私の大切な直属の部下だし。  私だってまだまだ二十代。後半だけど。  これが最後のチャンスってな訳がない。次もその次も絶対にあるはずなんだ。  明日があるさ!明後日も。  ても、友人に話したら「次々人生」って言われそう…だから黙ってよっ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加