パンデミックの世界で

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 「俺の恋人が…風邪のような症状あって、それで俺、風邪薬を買いに…え…綾もああなるの?いや、どんなになっても、他の男としてても、俺は綾を愛してるけどさ…綾はああはなりたくないと思うんだよ……何か食い止める手立てはないの?」  ジュジュとメロン頭が憐れみの目で俺を見つめる。  「無いことはナイ…」  メロン頭がボソリと言った。  「メロン!」  ジュジュがものすごい剣幕でメロン頭を睨んだかと思うと、メロン頭のみぞおちに拳を食い込ませた。    「うぐっ!」  メロン頭は悶絶した。  「なんだよ、教えてくれよ!綾をゾンパイアにしたくないんだ…」  俺は悶絶しているメロン頭を横目に、ジュジュにすがった。  ジュジュは険しい表情で俺から顔をそむけた。  「頼むよジュジュ…」  俺はジュジュに向かって下げられるところまで頭を下げた。  「…仕方ナイ。教えてやル。」  「ありがとう!…それで、どうすれば?」    ジュジュは渋い顔で「…ルルルとかポブロンとか…総合風邪薬を発症12時間以内に飲ませることダ…」  へ?   「そんな簡単なことなの?」  ジュジュが言い渋った理由は少々ひっかかるが、そうとわかれば早いところ風邪薬を買いに行かねば!!  一番近くのドラッグストアまではものの3分で着く距離にある。  綾が発症してから何時間経過してる?  昨夜帰ってきたのが1時過ぎで、今朝方5時頃に咳してなかったか?俺はそれで目覚めた気がする…  今は14時…もうあまり時間がないのでは!?  急がないと!  「ジュジュ…スイカ…あっ違った…メロン頭ありがとう!」  俺は二人にまた深々と頭を下げて、ドラッグストアへ向かって走った。  
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