10人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺の恋人が…風邪のような症状あって、それで俺、風邪薬を買いに…え…綾もああなるの?いや、どんなになっても、他の男と濃厚接吻してても、俺は綾を愛してるけどさ…綾はああはなりたくないと思うんだよ……何か食い止める手立てはないの?」
ジュジュとメロン頭が憐れみの目で俺を見つめる。
「無いことはナイ…」
メロン頭がボソリと言った。
「メロン!」
ジュジュがものすごい剣幕でメロン頭を睨んだかと思うと、メロン頭のみぞおちに拳を食い込ませた。
「うぐっ!」
メロン頭は悶絶した。
「なんだよ、教えてくれよ!綾をゾンパイアにしたくないんだ…」
俺は悶絶しているメロン頭を横目に、ジュジュにすがった。
ジュジュは険しい表情で俺から顔をそむけた。
「頼むよジュジュ…」
俺はジュジュに向かって下げられるところまで頭を下げた。
「…仕方ナイ。教えてやル。」
「ありがとう!…それで、どうすれば?」
ジュジュは渋い顔で「風邪薬…ルルルとかポブロンとか…総合風邪薬を発症12時間以内に飲ませることダ…」
へ? 風邪薬?
「そんな簡単なことなの?」
ジュジュが言い渋った理由は少々ひっかかるが、そうとわかれば早いところ風邪薬を買いに行かねば!!
一番近くのドラッグストアまではものの3分で着く距離にある。
綾が発症してから何時間経過してる?
昨夜帰ってきたのが1時過ぎで、今朝方5時頃に咳してなかったか?俺はそれで目覚めた気がする…
今は14時…もうあまり時間がないのでは!?
急がないと!
「ジュジュ…スイカ…あっ違った…メロン頭ありがとう!」
俺は二人にまた深々と頭を下げて、ドラッグストアへ向かって走った。
最初のコメントを投稿しよう!