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部屋に戻るとおかしなことが起こっていた。
リビングに置いたはずの段ボールが勉強机の上に置かれているのである。
なぜ誰もいないはずの家で段ボールが移動している?と疑問に思い、恐る恐る不思議段ボールに近づいた。
と思ったら段ボールがボフッとピンクの煙を出して消えたのだ。
マンガかよ、と思った。
煙がはれると、そこには真っ白い毛玉があった。
ああ……もふもふだ。
長時間勉強の末に勉強以外頭が働くなってしまっていた私は、不思議段ボールから出てきたという事実を忘れて、もふもふに顔を埋めていた。
……あったかい。
「…………にゃー」
にゃー?
控えめに聞こえた鳴き声にそっと顔をあげる。
ちっこい耳にちっこい手足、もふーんとしたビロードのようなさわり心地の長い白毛。
スコティッシュフォールドじゃん、かわいい!!!!!
再びもふもふに顔を埋める。いや、猫吸いをはじめる。
スコティッシュフォールドは大人しい猫だ。
内心「この人間しつこく吸ってくるな……」とか思っていても呆れた顔で吸わせ続けさせてくれる、そんな猫だ。
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