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翌日の放課後、隣の教室を覗いたら京子が日誌を書いていた。
「京子」
机の前まで来て呼ぶと、京子は勢いよく顔を上げた。
「え⁈ゆんちゃん…」
「おぅ。何かアレだな。久しぶりだな」
「そうだね…」
「それ、もう終わるのか?」
「あ、うん。日誌はもう終わった」
「じゃ、帰ろうぜ」
「…黒板消してからで…いい?」
そう言って京子は席を立った。
「あぁ、じゃあ俺右側から消すから左側からやって」
「分かった」
俺が三分の二消した所で京子と並んだ。
台に乗った京子の顔がいつもより近い。
「あれ?私、今ゆんちゃんより大きくない?」
無邪気に笑う京子の頭を引き寄せてキスをした。
顔を離すと京子は真っ赤になって俯いていた。
「俺、気付いちゃったよ。教科書」
「…え⁈」
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