【二章:ルークス王国騎士団】

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 人伝で聞いた話だが、騎士団は常に人手不足なのだと言う。  何でも、王国近辺に蔓延る魔物たちの対処や、俺の住んでいたような他村、他町への護衛等で派遣される事が多く、いくら人員を補充しても足りないようだ。  それもあってか、志願すると簡単な試験をした後に、俺は王国騎士団へと入団する事ができた。    それから俺は、村や町を魔物から守る為に派遣されたり、大規模な魔物討伐に出向いたりと、騎士として着実に力をつけ、そして結果を残していった。  誰よりも、強くなる必要があった。  そして最終的には、あの女を見つけ出して、殺す。  それが、今の俺を突き動かす全て。  この復讐を成就させる為の道のりでしか無かった。  そんな生活を続け、五年もの月日が流れ──  21歳となった俺は、王国屈指の有力騎士として、名を馳せる事となった。  その活躍が認められ、俺はルクス王国が国王、ルークより、拝謁の機会を与えられた。
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