【三章:穿つ運命。】

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 全て、上手くいっていた。  全ては王の、掌の上だった。 「嘘だ」  俺は言った。  認めくなかったから。 「事実だよ」  彼女は言った。  死ぬ寸前の竜は、かつて愛した女と同じ姿で、血を、熱を吐き出しながら。 「──嘘だと言えよッ!!」  俺は叫んだ。  もはや、叫ぶ以外に、何をすればいいのか、どうしたらいいのか、わからなかった。  そんな俺に、彼女は優しく笑いかけた。  村にいた時と同じ、優しくて、温かい笑顔を。
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