【一章:炎。】

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「どうして」  答えは無い。  静寂から程遠い轟音が、村から響いてくる。  焼けた家々が次々に燃え広がり、家族の亡骸を、そこで暮らしていた人々を、焼き尽くしていった。  (テラ)は背を向け、一言だけ「すまない」と言い、飛び立っていった。    そこで()は、ようやく気付いた。  彼女との出会いそのものが、間違いでしか無かったのだと。
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