第一章 無限海水浴場の闘い その3

5/13
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「ヨオッ! そこのオジサンとお嬢さんよォ!」  イカツイ体格の男の内、ちょっと細身でやや背の低い男がいきなり話しかけてくる─── (なんだ?・・ハハァ、この浜辺をしきっているマフィアの下っ端だな?)    驚くなかれ、サリタル皇帝はサイコロ賭博といい、太古の昔の外道の知識に以外と精通しているのであった。 「このラクデリアロルナ・ビーチを仕切っているのは俺たちグイズデンテルド・ギルドだ!・・あんたら、このビーチで商売しようってンなら、まずは、みかじめ料を払ってもらわないとな!」  細身でやや背の低い男がサリタル皇帝とハッカ嬢を睨むように見据えてくる。 「ほう。みかじめ料と・・なるほど、それでは、このビーチでの商売に関する契約書を見せてもらいたい!」  サリタル皇帝は冷静に応じる。 「なにーっ?!そんなものはねえヨッ!」  男はそう言いつつサリタル皇帝に詰め寄ってくる。 「まあ、待て」  イカツイ体格でやや長身で肩幅の広い男が、細身の男を遮り前に出てくる。 「あんた。いい度胸しているじゃないか? このビーチでの商売は誰かの許可をもらっているのかい?」  落ち着いた言葉使いだが、冷徹な威圧感が伝わってくる。 「・・強いて言えば、この恒星系が属する第6銀河のほぼ全域を支配するケス・テレス王国からの商売許可だな」  サリタル皇帝も皇帝らしい態度で落ち着いた重々しい口調で応じる。 「なにっ?! ケス・テレス王国だと?! そんな途方もない話があるか!」  驚きながらも、かなり疑いの口調でサリタル皇帝に詰め寄る長身の男!
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!