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紗羅と…
中山が…
抱き合っている…
ホテル街の入り口で…
“お前!
紗羅に何をした!”
思わず優香里に掴みかかろうとして
間にあるテーブルが
ガン!と大きな音を立てた
周りの客達
ラウンジのスタッフも
じっとこちらの様子を伺っているのがわかる
“何をしたもなにも…
私は今
あなたとここにいるのよ
なにも手出しができないじゃない…
これ…
ほんの前の画像よ…
私の友達がね送ってくれたの…
あなたが
命に代えて守ろうとしている奧さんは…
あんたの同僚と只今不倫中ですよ~”
アハハハハと愉快そうに笑う優香里を
“やめろ!”
と睨みつけながら
唸るように言った…
そんな…
紗羅が
中山と?
不倫?
“絶対に違う!
紗羅は
そんな女じゃない!”
俺が言うと
優香里は顔を近づけると
“どっちでもいいわ
私はお金さえもらえれば…
今頃…
あんたの奧さんが
どんな男に
お股をひろげようと私には関係ない
せいぜい
ご夫婦仲良くやってくださいよ”
ふふふ…
と勝ち誇ったような優香里の態度に
俺は奥歯を噛みしめ
俯いた…
“あら……”
優香里が
驚いたように声を上げた
俺達に近づいてくる足音がした
ふりむくと…
紗羅が
立っていた…
悲しそうな瞳で
俺を見つめていた…
えっ?……
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