決着をつける時

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“紗羅?” 母が話しかける “ご飯を食べたら 聖さんの所へ戻りなさい” “え?” 優しいが 凛とした口調に紗羅は母の顔を見る… “その前に… 私は、紗羅と伊織に謝らなくてはいけないわね… ずっとずっと… 辛い思いをさせて…ごめんなさい” 母が頭を下げた “やめてよ!” 紗羅と伊織が同時に言う “私が… 弱いばっかりに… あなた達は しなくて良い我慢を強いられた… 紗羅… 聖さんに 言いたい事を しっかりと言って来なさい お父さんも お母さんも ここで待ってる 今度こそ 誰よりもあなたの味方でいたい… 何も言わないまま逃げてはだめ… 夫婦なんだから お父さんに 一緒についててもらおっか?” 母は 優しく紗羅の手を握ると 紗羅の顔を覗き込んだ
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