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“違う!
紗羅を失いたくなかったから
紗羅を守るって決めたから…”
聖が抱きしめながら必死に言う
“騙せると思ったか!
何もわからないと…思ったのかよ!
あんな女に金まで渡そうとして!
病気のことも!
何も言わんで!!
かっこつけんな!
ばかー!!”
何年ぶりだろう…
こんな大きな声を出したのは
大声を出したせいか
目眩までした
“馬鹿だ
本当に俺は馬鹿だ”
聖は
子供のように泣きじゃくる紗羅を抱きしめるしかなかった…
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