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自宅に戻ると
“お義母さん
元気そうで良かった…”
と聖が紗羅に言った
“そうね…
まだ油断はできないけど…”
“そうなの?”
“うん…
母も言ってたけど
突然、ビールが頭に浮かぶんだって…
まわりも
連想させるようなことは言わないように
気をつけなくちゃいけないらしい…”
“そうなんだ…
でも
お義父さんと並んで台所に立っているのを見た時
僕も将来…
紗羅と、ああいう風になりたいと思ったよ…”
聖が感慨深げに言う…
“紗羅…
さっき…
伊織君が
泣きながら歩いていたって言ってたけど…
もちろん…
僕のせいだと言うことはわかる…
良かったら…
話してくれないか…”
聖が
思い詰めたような顔で紗羅に言うと
紗羅は黙って
寝室のドレッサーの引き出しから
小さな箱を持ってきた
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