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様々な武器が壁に飾られていて、土下座していた男性が音に気付いてこちらを見れば怯えきった顔をしている。
「あ、の、俺…店でその、りょ、領主様が…居るって…」
「あぁなんや君払われへんのに飲んだんかぁ?この豚と同じやん。他の店にも出されへんし、どないしよか悩んどったんやけど…君がこの豚捌いたらお金の事許したってもえぇよ?」
良い声で物騒な事を言っている。スーツ姿の男は俺の足に縋り付いてブンブン首を振っていて、オレも流石に人殺しは出来なくて困ったがこのまま金を払えないならお前を殺すと言われても困る。
「で、出来るわけねーだろそんなの!!」
「ほなら豚。そこの兄さん捌いたら許したろか?」
「ほ、本当ですか!?ほ、本当に!?」
スーツ姿の男は壁にかけられた中国でよく見そうな刀のような武器を手に取りぶんぶんと俺に振り回すので俺は部屋を飛び出し店の方へと走る。
「お、俺の為に死ねよォォォオオ!!!」
「ふざけんな!おっさん正気かよ!」
店の中へ戻ろうとしたが開かなくて、俺は刀をかわしてまた通路を走る。兄貴の事探しに来てなんでこんな事になってんだよ!!
先程の部屋の扉が開いていて青年が居て、腕を組みながらこちらを見ていて目を細めて口元を歪めて笑った。この男俺よりも背が高い…
「もうえぇよ。豚はトンカツにでもなっとけ」
指を鳴らせば麻袋を被った屈強な大男がスーツ姿の男から武器を奪いあげ鳩尾に一撃を食らわせ倒れたのを担ぎ上げて連れてさらに奥へと行ってしまった。
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