もう元には戻れない

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「はぁ…はぁ…何なんだよ…ふざけんなよ人の命何だと思って」 「なんやぁ?お金払われへんし俺の言う事も聞かれへん…自分ワガママすぎやな」 「っ…!?でもっ、人を殺すなんて出来るわけっ…!」 胸ぐらを掴んで言ったが、この男の言う事も確かで俺が視線をそらせば手を掴んで離させられる。 「んー。ほなら特別に自分にもう一回チャンスあげよ。ついておいで」 歩いていく男について行けば鍵を開けて中へ入るよう言われ、中へ入り俺は動きを止めてしまう。無機質な部屋の中に白いダブルベッドがひとつあるだけで俺はこれから何をするかわかり先に進めなくなっていた。 「はよ入って。何なん?鍵開けたままがお好みやった?」 そう言われ中へ歩みを進めれば中から鍵をかけられた。外からも中からも鍵がなければ開けられないようだ…あごを一撃で気絶させれば鍵奪ってとりあえず逃げられる。 「あははっ!おもろいなぁ自分逃げられると思ってるんや。とりあえずそない考え捨てて裸になって?」 見透かされていては不意の一撃なんて出来るわけなくて、俺は靴と靴下を脱ぎ服を脱いでズボンも脱ぎ、下着に手をかけ裸になって手で前を隠す。 「可愛ええなぁ。どこの店に働かせに行かせるか悩むなぁ」 顎を掴まれ色々な角度から顔を見られ、俺は一瞬の隙をついて殴ろうとしたら手を払われ逆にあごを的確に殴られ視界が揺れて尻もちをついてしまった。
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