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「あかん。殴ってしもた…自分が殴ろうとするからやで?あ、噛んだらわかるやろ?」
「っ…!?」
目の前で肉槍を出され、俺はキッと男を睨みあげた。俺もそこそこ自信あったが俺のよりデカくてグロい…そんなもの咥えられるわけもなく顔を背ければ髪を掴んで前を向かされ口に押付けながら鼻を塞がれる。
「あははっ!どれだけ耐えるか楽しみやなぁ」
楽しそうに腰を押し付けてきて、苦しくて口の端から息を吸えばつまらなさそうに手を離してくれて俺は離れて口から息を吸う。
「ん?なんやこれ。俺の名刺やん」
服を正して名刺を拾い上げ見られた。こいつが劉香龍??兄貴の事知ってるかもしれないのか…
「お前がその…りゅ…りゅうこうりゅうか?」
「あ?ちゃうちゃう。リュウシャンロンや」
「俺の兄貴知ってるだろ!?どこに居るか知らないか!!?」
「いや特徴言われなわからんて」
呆れたような顔をされ、口元を腕で拭いながら俺に似た赤茶髪で緑目の優しそうな男だと説明した。すると掌をぽんとうち、あぁと声を漏らした。
「会わせたろか?」
「あ、会いたい!!兄貴に会わせてくれ!!」
俺が縋り付くように言えば、服を着るよう言われ服を着て部屋を出る香龍に続いて部屋を出て足取り軽く歩く後をついて行く。
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