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ある時思いついた。最近仲良くなった舞子の家に匿ってもらえばいい。舞子のことはさすがに結愛も知らない筈。そういえば舞子はもうすぐ結婚すると言っていたなーーー。ま、それはさて置いて、まだ婚約してない筈。
ーーー1時間後。
「舞子ー。舞子ー。電話したよね。匿ってもらえない?。」
舞子の家は自転車ではそこそこ遠い。隠れるのにうってつけの場所だ。
「あー。別にいーよ。」
あっさりした返事だった。まるで何か事情を知っているようなーーー。いや、舞子がそんな汚いことする訳ない。だからこそ会社の人気者だ。
「!!!。はやく家に。」
舞子に押されてやっと家に入った。警察が来たのだ。
ピンポーン。
何も無いようにインターホンが鳴る。
ドキドキ
私の心臓が高鳴る。
「はーい。」
舞子が出た。
「失礼します。田中舞子さんのお宅でよろしいでしょうか?。」
「はい。その通りです。」
舞子は平静だ。
「戸部紗凪はお宅に居るでしょうか?。一応自宅を軽く調べさせて頂いても?。」
ギクリ。
私は心臓が飛び跳ねた。
「ええ。勿論。」
別に何とも無いように舞子が言った。
嘘ーー。舞子、裏切る気なのーーー?。
でも、舞子が勧めてくれたここならーーー。
警察官の自宅調査はあっけなく終わった。
「田中さん、ご協力いただきありがとうございました。何卒またご協力を。」
私はとても感心した。
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