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私、芝原円佳は大学生の時、スイーツ同好会なるサークルに入っていた。
サークルの主な活動はその名の通りスイーツの食べ歩き、紹介冊子の発行、SNSでの発信などといった勉学とは全く関係のないお遊びサークルだった。
そこで知り合い、特に仲良くなった同い歳の友だちがふたりいた。
ひとりは高宮知樹。
無愛想でクールな見た目とは違い無類の甘いもの好きというギャップ男子。
毎食後必ず何かしら甘いものを食べているくせに全く太らない体質が羨ましかった。
そしてもうひとりは曽我広海。
彼女は食べるよりも食べさせる方が好きというタイプだった。
将来はパティシエになりたいという夢を持っていて食べ歩き目的でサークルに入っていた。
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