第四話 庵野

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「いや、でも、不妊治療をするにはやっぱり休みをもらわないといけない時もあるし。みんな、いいよいいよ、奥さんについていてあげて、と快く勤務を代わってくれていたから」 「だからそれは単なる社交辞令で。奥さんのことを気に掛けてあげるのは、とてもいいことだと思うけど、それでいちいち休まれると」 「いちいちって。そんな言い方しなくても」  この人は、もう少し言葉を選ぶということができないのだろうか。あまりにも明け透けにものを言い過ぎだ。少しは言われた方の身にもなって欲しい。
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