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「精子を凍結保存するといいかもしれませんよ? そうすれば庵野さんが排卵日に合わせて仕事を休む必要もなくなりますし。それと不妊治療は特別な事でなく日常生活の一部だと考えれば少しは気持ちが楽になるかもです。なんて、また差し出がましくてすみません」
精子の凍結保存は既に始めている。でもせっかくアドバイスをしてくれているのだ。
「ありがとうございます、そうしてみます。またこれからも何かあったら相談させて下さい」
「はい、もちろんです!」
片手でカップを持ち上げて、残っていたミルクティーを一気にグイッと飲みした望月さんは少し男らしくてとても頼もしく思えた。
今日、話ができて本当によかった、なんだか心強い味方ができた、そんな気がした。
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