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第2話 必殺!花子のぶりっ子タイム
「前回までのあらすじ
私の名前は田中花子!どこにでもいる平凡な女子高生♡
「いっけなーい☆遅刻遅刻☆」
ある朝、いつも通り食パンを加えて家を出たら大変!曲がり角で怖そうなお兄さんとぶつかっちゃった!
「ふぇぇえ〜!ごっ、ごめんなさぁい!!花子ったらついうっかり☆(舌ペロ)」
まぁなんとかその場は切り抜けられたものの、学校に着くや否や、謎のムキムキ外国人が担任の先生を恫喝!
「うえ〜ん!優子ちゃん!花子、怖くて泣いちゃいそうだよぉ〜!」
「大丈夫よ花子ちゃん!私が守ってあげるよ〜!(裏声)」
大親友の優子ちゃんはとっても頼りになるね☆
でも教室は大混乱!
担任は泡を吹いて気絶するわ、何故か見知らぬ黒人がHRをジャックするわのエレクトリカルパレード状態☆
その上、突然やってきた転校生はまさかの今朝ぶつかった怖そうなお兄さん?!
はわわ〜!チャカ持ち反社とは仲良くできないよぉ〜!
しかし!私ったらなぜかそんなお兄さんにうっかりプロポーズしちゃって、結婚を前提に付き合うことに…
私の高校生活、一体どうなっちゃうの〜☆☆」
声高らかにそう叫んだ私に、げんなりした様子で優子が尋ねる。
「…終わった?」
「あーうん、おけおけ。前回までのあらすじ終わったわ」
優子の隣に座り直し、昼食を再開する。
今日のお昼は優子と屋上で購買のパンを頬張る。
いつもは母の手作り弁当だが、たまには購買もいいものだ。
「はぁっ〜、マッッジでキツかったわ、あんたの回想。なんかちょくちょく妙な脚色されてるし 」
例のごとくいちごミルクを飲み干した優子が言う。
「はぁ?ちゃんと事実に基づいた少女漫画らしい
キラ☆キラ☆した回想だったでしょうが」
「あーヤバいなコイツ、記憶を自分の都合のいいように改変してる 」
死んだ魚のような目を私に向けつつ優子は続ける。
「まぁ百歩譲って脚色はいいとして…それ。その☆つけるやつはマジでやめろ。クッソ気色悪いから」
「えー?☆そんな…」
優子がバキッ!っと片手でいちごミルクのペットボトルの「蓋」を潰す。
「ヒッ?!」
「黙れ花クソ。次つけたら殺す」
「…ッス、サーセンした」
さすがアームレスリング部部長。一瞬でプラスチックが粉々だ。
(それにしたって、コイツの握力で人間名乗るの無理あるけどな)
「てかあんた、あの後の百目鬼のアピールからよく逃げられたよね」
ドン引きする私をよそに、リップを塗り直しながらユウゴリラが言った。
「あー…それね?本当に頑張ったよ、私。」
そう、それは思い返すこと30分前「おい花クソ、次またブリブリした回想したら」
しない!もうしないって!人の回想を排泄音みたいな言い方しないでよ?!あとしれっと私の精神世界に干渉してくんな!!
ま、まぁ気を取り直して、あれは30分前のこと…
「花子♡一緒にお昼食べよう?」
(げっ!百目鬼・ウィリアム・万里!!)
昼休みが始まって直ぐにアイツは私の元へとやってきた。
「あははは…これはこれは百目鬼さんじゃないッスか〜…」
恐怖による発作が幾分か落ち着き、朝に比べれば私は彼と少しは普通に喋れるようになった。
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