そうだ、学校へ行こう

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先生が家に来た。 「どう、調子は?」 何と答えていいのか分からない。 「なにか嫌なことでもあるの?」 親も先生も、とにかく原因を知りたがる。 けれど、うまく説明できない。 学校で、先生は勉強を教えてくれる。 学校で、友達は楽しそうに過ごしている。 その中にいると、私は自分がダメなんだと思ってしまう。 悪いのは私。 学校に行けない原因は私。 親も先生も、私が学校に行けないのは自分に責任があると思っているのかも知れない。 でも、それは違う。 お父さんのせいでもないし、お母さんのせいでもないし、先生のせいでもないし、友達のせいでもない。 なのに、私は人に心配をかけさせている。 やっぱり私はダメなんだ。
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