我ら、毒グモ軍団

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逃亡者、逃亡中! 僕らは社会人になった。 タムロ君は、自衛隊で県外勤務。 ボス君は大学生。 日曜日には家に帰ってくるそうだ。 父親からの命令なんだろう。 帰って来たら、僕らの家にもやって来る。 そう言えば、最近、逃亡者君を見掛けなくなった。 逃亡者君は地元の専門学校に行ってるはずだ。 でも、全く連絡がない。 僕達は不思議に思い、逃亡者君の家に行った。 お父さんとお母さんが慌てて出て来た。 「毒グモさん、ワシの息子を見掛けなかったかい? 逃亡するのは毎回だけど、今回と言う今回は許せん!」 僕達は只事じゃない事が起きてるって思った。 「あの奴、入学して3日で専門学校を辞めたんだ! そして、置き手紙を残して旅に出やがった………」 えーーーーーーーーっ! 専門学校を3日で辞めたの? お母さんも泣いている。 「高い入学金と前期の授業料を払ったばかりなのに……」 お父さんの怒りは頂点に達してるよ。 「あのバカ息子が!!!!」 そして3ヶ月後、逃亡者君は僕の家にやって来た。 「就職が決まったんだ。 ◯◯自動車だけどね。」 何と、逃亡者君は最大手の自動車メーカーに就職したのだ。 県外勤務になるけど、彼は彼なりに考えていたんだね。 でも、大丈夫かな? また3日で辞めるんじゃないかな? (その後、逃亡者君は10年がかりで親への借金を返済したそうだ。 入学金、授業料、そして3年前の僕のバイクを壊して、親が支払った借金は莫大な金額になっていたと思う。)
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