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19の夏
それは突然だった。
日曜日の休日。
そして、この日が運命的な日になるなんて予想もしてなかった。
僕は朝風呂に入り、ゆっくり湯船に浸かっていた。
すると突然激しい叫び声がして、風呂場のドアが開いた。
「アーマーゾーーーーーン!」
「わぁーーーーっ!」
ドアのすりガラスの向こう側に怪しい人影がした。
僕はすぐに分かった。
逃亡者君だ。
しかし、僕だったら良かったけど、もし母親がお風呂に入っていたら、ビックリするだろう。
逃亡者君はギブス姿で杖をして僕の家にやって来たのだ。
勝手に人の家に入るのは今でも変わってない奴だ。
僕は取り敢えず聞いた。
話を聞けば、信じられない事を彼は実行したのだ。
自分の会社の寮から食堂まで行くのが遠いので逃亡者君は部屋に有った傘を広げて、3階の部屋から飛び降りたそうだ。
まるでメリーポピンズだ。
そして傘の骨は折れ、逃亡者君の足の骨も折れたそうだ。
馬鹿げているよ。
やっぱりこの人。
そして逃亡者君は半年間、会社を休む事になって、地元に帰ってた。
逃亡者君は言った。
「ひーちゃん、ディスコに行こうぜ!
ディスコは男同士入れないだ。
だから、入り口で女の子に声をかけて同伴してもらうんだ」
「詳しいね!
でも、その体でディスコなんてあり得ないよ。」
「俺は大丈夫さ!
ほらほら、見て!」
逃亡者君は杖をしながら、踊りだした。
クレージー過ぎるよ、この人……
「カンペイから聞いたんだ!
カンペイは毎日、ディスコに行ってる。
今日も実は誘ったがディスコで仲良くなった子とデートだそうだ。」
「ディスコって、ナンパ率高いの?」
「100%だ。」
僕達はディスコに向かった。
長くなるのでまた明日……
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