我ら、毒グモ軍団

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小さな恋のメロディ。 私達、三家族でキャンプに行く計画を立てた。 逃亡者君の息子は5歳にして、ポケットバイクを乗り回している。 私の次男4歳は逃亡者君の息子のバイクを乗りたそうに狙っている。 私の次男は逃亡者君の息子に言った。 「ちょっと貸して!」 「貸さな〜い!」 次男は泣いてはぶけている…… 骨太君の娘さんは小学2年生。 私の長男と一緒の歳だ。 最初2人は、恥ずかしがっていて、目も合わさない…… 私達はキャンプファイヤーで火を囲みカラオケ大会をした。 私の長女が骨太君の長女リヨちゃんに聞いた。 「リヨちゃんも何か歌える?」 リヨちゃんは頷いた。 「うん。」 リヨちゅんは歌った。 セーラームーンの歌だ。 私の長男はトロけるような目でリヨちゅんを焚き火越しに覗いている。 リヨちゅんも、長男に微笑んだ…… 2人はいつの間にか、手を繋いでいた。 ませた2人だ…… キャンプが終わり、別れる時がやって来た。 リヨちゃんは車の後部座席から窓を開けて長男に手を振った。 「サヨナラ!」 長男の目から涙が出ていた…… 長男は骨太君の立ち去る車に向かって、涙を拭いながら叫んだ。 「リヨちゃん!また遊ぼうね……」 きっとまた逢えるよ……
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