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長田は杏樹にとって憧れの先輩である。仕事もできておしゃれで、更には彼氏もいる。
まさに杏樹の憧れを具現化したような存在だった。
そして長田は、杏樹に対して優しい。
噂では怖いとか、冷たいところがあると聞いていたが、接してみるとそんなことは無かった。
きっと彼女を妬む人間たちが好き勝手言っているのだろう。
杏樹はそう思っている。
「今月もまた橘さんを抜けなかったな」
「そうですね。猿田さんの成績も悪くなかったんですけど」
長田と猿田の話が聞こえてくる。
悔しそうにしている二人に「まあ、よくやった」と課長が声を掛ける。
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