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ひょんなことからやってきたこの村。
田んぼが続き、家も転々としか見当たらない。
のどかな風景ではあるが、少し飽きてきた。
道端に木陰があり、座り心地のよさそうな石を見つけた。
石に腰掛け、ぼんやりと黄色く揺れる稲の海を眺める。
すーっと小さな赤とんぼが目の前を飛びさった。
毎日のイライラに我慢の限界が来ていた。
人の悪口
こき落とす暴言
終わらない仕事
人を信用できないくせに笑っている自分の顔
毎日毎日 同じことの繰り返し。駄目だと、嫌だと思っても
抜け出せない暮らしのループに
諦めた未来が儚く 思い出すのも馬鹿馬鹿しい。
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