商社の男

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「ところで」 洋平が少し改まった口調で話し出す 「俺たち、付き合うって事で良いのかな」 「あ…」 「忙しいを言い訳にしたくないけど、なかなか ちゃんと言う機会が持てなくてごめん…けどメッセージアプリで済ませるのも、なんか嫌で」 結構、ちゃんとした人なんだ 合コンからの〜って イマイチ信用してなかったけど 美穂が今まで付き合って来た男は、 皆、サークルだのアルバイト先で知り合って、 気心がある程度知れてから… というパターンばかりだったので いつもと少し勝手が違う 「他に付き合ってる人とかいる?いなければ…」 美穂がゆっくりと 「洋平さん…は、私のどこが、えと、気に入って?ですか?」 洋平は、笑いながら 「うん、可愛いから、まずタイプ」 「あ、もういいです」 「一緒にいると落ち着く」 「はい…我ながら野暮な質問でした…私で良ければ、よろしくお願いします」 キスまでしといて、断る選択肢は無い ワインでほろ酔いの美穂に 「ここの部屋、日曜までダブルで 予約してあるから、今夜は泊まっていきなよ」 木島氏は、策士です!
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