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そうして始まった洋平との交際から
1年が経とうとしていた頃、
そろそろプロポーズかな
と思っていた矢先のことだった
久しぶりのデートで
銀座の天ぷら屋に行き
海老天丼を食べていると
突然
「急遽大阪に転勤になった」
事を聞かされた
「え?大阪?」
「来月早々に引越しなんだ」
「え〜どれくらい行くことになるの?」
「はっきりわからないけど、最低でも2年はこちらに戻れないと思う」
「2年…」
動揺した美穂は、いつもなら食べる
海老の尻尾の中の身を食べ忘れた
転勤は、商社マンの宿命でもあり、
異動の多い時期でもあるから、
やむを得ないこととは思ったが、
それでも突然のことに美穂は心がザワついた
そんな美穂残して翌月、
引越しを手伝うと申し出た美穂に、
荷物、たいして無いから、
と洋平はあっさり大阪に行ってしまい、
2人の遠距離恋愛が始まったのだった
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